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闇に咲く華

第2章 本編1〜70


17

佐助と、黒羽、雹牙の追いかけっこをお団子を食べつつ眺めてたら・・・
黒羽と雹牙が一瞬で私を背に庇う様にして立った。

「あれ?旦那?」

佐助はよくわかってないのか声を掛けた処で凄まじい突風が私達を襲う
うわ、凄い風・・・目に砂が入らない様にぎゅっと目を瞑ってたら風が止み

「アンタ、何しに来た!」

佐助の焦る声が聞こえたので、目をあけると
あら、随分逞しくなったね。
幼い頃に助けた赤毛の彼が腕組みをして立っていた。

「はぁ・・・何だ、お前か」
「随分大きくなりましたね」
「え、黒羽の旦那と雹牙の旦那ってば風魔と知り合い!?」
「姫様が幼い頃ちょっと」

静かに私に歩み寄って来て、1通の文を渡された

「ここで、読んでいい?」
「(こくり)」

どれどれ、誰からだろうと名前を見たら北条氏政?
この人の雇い主が何でまた。

中身を読んでみて納得、「昔風魔が世話になった様ぢゃのう、ちと顔を見せるついでにお礼がしたいんぢゃ」的な内容で思わず顔に笑みが浮かぶ

「今の、お名前聞いていい?」
「(風魔・・・小太郎だ)」
「うん、小太郎。氏政さまに行く様に伝えて?」

そう伝えたら頭をわしわし撫でられてから、小太郎は風と共に消えてった。
私は何だか、妹扱いですか。

「何か・・・姫さんの交友関係が分かんない・・・」
「良いんじゃないか?友が多いと言う事は」
「大殿・・・まあ、いいんだけど」

何か不満そうですね、佐助

「黒羽の旦那と雹牙の旦那は早く気付いたのに・・・」

半泣きになりながら、がっくりと項垂れる

「まだまだ修行不足なんじゃないですか?」
「まだ!?俺様まだまだ!?」
「まあ、もっと頑張る事だ」
「辛辣!!」

フォローになってないですよ、黒羽、雹牙。
佐助も頑張って腕を上げたんだろうけど、相手は伝説の忍なんだから・・・

私も風が吹くまで何が何だか分かりませんでしたもの
ご招待してもらったし、氏政さまの所に挨拶にいこっか。
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