第2章 本編1〜70
「ほら、いつき。呼んでくれないか?」
いつきちゃんを抱き上げたまま目を合わせて微笑む輝宗さま、こうやって見ると政宗そっくりですよ。
てかそのシチュエーションはまるで恋人に「名前で呼んで?」って言う状況に思えるのは私だけですね!
「と・・・父ちゃん?」
「よし、良くできた、偉いぞー」
そう言っていつきちゃんの頭を優しく撫でる輝宗さまに、いつきちゃんの顔が笑顔になった
よしよし、大分落ち着いたみたいね。
輝宗さまに抱き上げられたまま義姫さまの所まで行ったので
私は成ちゃんの隣にそっと座る
「いつきや、妾の事も呼んでくれぬかえ?」
「か・・・母ちゃん」
「愛い子じゃ」
義姫さまも輝宗さまも、いつきちゃんにだだ甘ですね。
男所帯だから娘が出来るのが嬉しいんだ。
「お市も母上と呼んで良いのじゃがの?」
「遠慮、します」
まーだ諦めて無かったんですか!それ!
政宗も皆も笑ってないで助けて下さい。