第2章 本編1〜70
うーん、欲しいもの・・・戦国の世で装飾品って持ってていいのか悩むんだけど。
「えーと、ちょっと良いかい?この短刀っぽいのは装飾品?」
「ハイ、装飾品とも見えマスガ、外の国の姫君が護身用に持たれてマス」
「済まないがこの鏡と一緒にくれるかい?あ、これも」
「はい!アリガトウゴザイマス」
・・・竹中さま、使う様に見えないけど使うの?
交渉が終わって、大阪城に戻ったあと。
竹中さまに呼ばれてお部屋に入ったら三成と吉継も居た。どしたの?
「これ、今日と・・・今までのお礼。三成君と吉継君と相談してね、大恩のある市姫に今までのお礼として受け取って欲しいんだ」
布の包みを解いていくと、さっき竹中さまが買った鏡と護身刀。もう1つは髪飾り?
「市姫、僕や吉継君の病気の診断、寺での三成君の救出。感謝を言い出したらキリが無いんだけど。せめてものお礼として受け取ってくれるかい?」
驚いた、いつの間に3人で相談してたの?すごく、嬉しい。
「竹中さま、三成、吉継・・・ありがとう、ございます」
「こちらこそ、いつもありがとう」
そんな安い物でもないのに、3人の気持ちがとても嬉しかった。