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闇に咲く華

第2章 本編1〜70


「黙って、正座!」
「は、はい!」

あのね?宗麟ちゃん。いくらザビーさんに助けて貰って、崇拝してるのは良いんだよ?
君の心の支えになるなら。
だけどね、ものには限度と言う言葉があって。
自分と同じく崇拝させたいからって強制的は駄目なのよ?
しかも城放り出して政務を当のザビーさんに押し付けて何やってんの?
ザビーさん困ってわざわざお手紙で助けを求めてきたんだよ
しかも立花さん無理矢理連れまわして、ストレスで過労死させる気ですか

子供だからってやって良い事と悪い事理解できてない訳じゃないよね?
君を折角見てくれてる人に恩を仇で返してどうすんの!

くどくどくどくどと、一刻くらい正座させてお説教してたら宗麟ちゃん涙目です

「・・・市は怒らせぬ様にせねばな」
「義兄上、同感だ」
「市が怒るとは珍しいな」

後ろでこそこそ陰口はやめようか、元就に晴久、三成。

「分かった?宗麟ちゃん、返事!」
「は、はい!」
「なら皆に謝る!」
「ご、ごめんなさい」

涙目でしゅんとした宗麟ちゃんに溜め息を吐く

「寂しくなったら、尾張に遊びに来て、いいから」
「お市さま?」
「お父様と弟さんの、事は聞いたわ、辛くなったら、甘えにきなさい」

そう言って頭を撫でたら宗麟ちゃんの目から涙が零れた

誰も居なくなって寂しい気持ち、心に穴が開いたこの幼子に付いてきたのは数少ないであろう

「立花さま」
「はい」
「大友を、宗麟ちゃんを宜しくね」
「はっ、どこまでも付いて行きます」
「宗茂・・・?」

再び頭を撫でたら、きょとんとした顔で此方を見る宗麟ちゃんに

「お城で、宗麟ちゃんの帰りを待ってる人、いるからね?」
「はい、お市さま・・・」
「よし、良い子」

そう言って微笑んだら宗麟ちゃんが抱き付いてきたので
頭を撫でながら抱きしめて背中をポンポンと叩く
甘えたい時に、甘えてくれれば良いんだよ?
君はまだ子供なのだから。

一件落着かな?

「市が母親の様よな」

元就、私こんな大きな子産んだ覚えありません。
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