第2章 本編1〜70
「む・・・ここは・・・?」
「義兄上?気がついたか?」
「元就?大丈夫?市達の事、わかる?」
むくりと起き上がった元就に少々ビクつきながら声を掛ける私達に気付き
「市?晴久?何故、我の城に居る?」
「も・・・」
「「戻ったぁ~・・・」」
しかもサンデー降臨時の記憶は無いみたいだ。
何日サンデーで居たのさ、自室に戻ってサンデー期間に溜まっていた政務に元就は真っ白になった。
「元就・・・」
「義兄上・・・」
「「手伝うから・・・」」
ちょっと煤けている元就にそう言ったら、小さな声で「・・・済まぬ」と返って来た。
豊後に行くのに何日掛かるんだろう・・・
政務を手伝ってる間に覚えてる事を少し聞いたんだけど、大友の若様(宗麟)が急に現れて
愛だの入信だの説いてたらしいんだけど、拒否し続けてたら謎の音楽をガンガン鳴らされて。
そこから記憶が曖昧らしい。そうか、犯人は宗麟ちゃんか。
でも待てよ?ザビーさんが困ってるって文を寄越してくれた日と近いなぁ
一体ザビーさんの所で何が起きてるんだか。
・・・まずこの元就の政務を片付けなきゃ、安芸が潰れてしまうので、やらなきゃ・・・はぁ。
途中、居城まで逃げてたらしい弘元さまと輿元さまが顔を出して元就が戻ったのを喜んでいました。
何で貴方さま達がやらなかったのかしらね!
「済まぬ、我が子故、婆娑羅で痛めつけるのは少々恐ろしゅうてな」
「市姫と晴久には手を煩わせてしまった、申し訳ない」
元就は・・・サンデー中の時に発した言葉や行動をお父上と兄上様から聞いて。
かなり、凹んでました。見事に。