第1章 幼少期
「どうも皆の前では化粧をしてないと落ち着かなくてなぁ、だが皆笑って許してくれている。余は良い家臣を持った」
というか素顔で出てたら男色の方にも惚れられそうですよね。その防止もあるのかな。
「その顔は、真の理由も悟った様だな」
「う・・・」
「良い良い、市姫は本当に聡い子だ」
何だか気に入られてるのかな、やたら撫でられるんだけど。この世にお父さんが居たらこんな感じなのかな。
そこへふらふらと竹千代がやってきた
「お、お市殿・・・ワシは・・・」
「ど、どうしたの?竹千代」
「ほほほ、雪斎にしごかれてる様だな」
「今川殿も雪斎殿から学ばれたのか?」
「それはもう」
ガックリと項垂れる竹千代、国を背負う者になるなら凹んじゃだめですよ
「竹千代!!まだ勉学は終わっておりませぬぞ!次は剣の稽古だ!」
「げっ雪斎殿」
「がんば、竹千代」
雪斎さまに首根っこを掴まれて引きずられて行く竹千代に手を振った
「市姫も容赦がないのう」
「国を背負うなら、勉学大事」
「ほほほ、それもそうだな」