第1章 幼少期
うちの忍ズでも情報無いの?一体何者なんですか?あの方
「姫様、文はきちんと持たれてますか?」
「・・・うん、ある」
「今回は、敵国故、俺達は謁見の場には姿を現せない」
「あ、そっか」
今回は2人は陰護衛としての待機しかできないんだ
「よくぞ参られた織田の姫君、余が駿河を統治してる今川義元でおじゃ」
出たよおじゃる丸こと今川さま!竹千代と2人で平伏し自己紹介をするとにょほほほと笑われた。
でも、あれ?この声質・・・・
「失礼ですが、もしや梅岳承芳…さま?」
「へ!?」
隣のびっくりした竹千代は置いといて、目前に居る今川さまにそう尋ねるとにっこり微笑まれた
あ、やっぱりこの方。
「よくぞ見破ったの、市姫や。年齢にそぐわぬ聡さでおじゃ」
え・・・ええええええええ!!殿様自らお迎えに来て下さってたの!?
じゃなくてその、マロ化粧のおしろい取ったらあの美貌なの?詐欺だあああああ!!
「其方と織田信長から文がきた時は肝を冷やしたが、噂とは真に宛てにならぬのう」
「変装(?)してたのは?」
「其方はどの様な人物か目で見て起きたくてな、素顔になり観察をさせてもらったでおじゃ」
今川さまはにっこりと笑ったまま
「下の者と上から目線で対せず、使者と名乗った者にも礼儀正しい・・・市姫の人柄を見せてもらった
此度は織田の使者として自ら赴くその心意気も気に入った」
「ありがとう、ございます」
私は、梅岳承芳と名乗られた時から試されていたのか。
「兄さまから、文を預かってます」
懐から文を2通出すと、今川さまの横にいた壮年の方が文を受け取り