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闇に咲く華

第1章 幼少期


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「よう市、久しぶりだな」
「市!大阪城に居るって親父から聞いてすっ飛んできたぜ」
「三郎四郎、弥三郎、久しぶり。おうちでお正月迎えなくて、良かったの?」
「皆、市に会いたいと集った者よ、今年は市と向かえる気故」

凄い嬉しい事を言ってくれる3人纏めて抱きつきました。
ああもう、良いお友達を持ったなぁ

「市?おいおい」
「久しぶりだもんな、寂しかったか?」
「フン」
「丁度、会いたいなぁって思ってた」

そう言ったら姫ちゃんが頭をわしわしと撫でてくれた。

「あ、弥三郎その眼帯…」
「市が尾張に帰ってから貰った新しいやつだぜ」

気に入ってるって感想を貰って嬉しいです!

「姫様戻りました。おや貴方達は」
「久しぶりだな、黒羽」
「お前等少し雰囲気変わったか?」
「市との信頼が密になったのだろう、良い顔をしている」
「ま、変わったのは自覚している」

まあまあ、私達の話は置いといて下さい、色々あったんですよ
黒羽の視線がふと、松寿丸と一緒に居る忍、神楽を見て目を細める

「神楽、松寿丸殿の忍になられたのですねえ」
「黒羽殿、雹牙殿私は…!」
「化け者呼びしてた者と共に居たお前に名を呼ばれる筋合いは無い」
「黒羽、雹牙黙って」
「神楽よ」
「はい、松寿丸様」
「少しこの2人へ誤解を解く発言を許可する、言え」

誤解を解く、そう言われた神楽が少し考える様に言葉を紡ぐ

「私は確かに、あの脳無し共とともに居た。だが俺は一度も貴方達を貶したり奇異の眼でも見て居ない」

黒羽と雹牙の目が大きく見開き

「私は…!あんな環境下に置いて強く成って行く貴方達に憧れて居たのです。どうか…信じて下さい」

神楽はそう言い、深く深く頭を下げた
黒羽と雹牙は予想外の言葉だったのか、動揺を隠せぬまま私を見るので

『居たじゃない、理解者』

笑って読唇術で伝えたら

「神楽、伊賀は固定の主を持たない傭兵忍です、貴方は毛利に一時的に雇われているのですか?」
「否、俺は伊賀の者と考えは違う。この命、松寿丸様に捧げるおつもりです」
「それを聞いて、安心しました。雹牙も、いいでしょう?」
「・・・毛利を裏切った成らば命が無いと思え」
「ありがとうございます、黒羽殿、雹牙殿。貴方達を目指して上げた腕、毛利の為に使いましょう」

なる、異質な存在であったからこそ2人に憧れて居たのね神楽さんは。
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