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闇に咲く華

第1章 幼少期


「処で、黒羽君と雹牙君が見えないけど、使いかい?」
「市の政務、持ってきて貰う様に、頼んだの」
「え、市姫は政務もこなしてるの?」
「南蛮貿易とか、水車の設計、養鶏所などなど」

どうせバレるだろうから正直に答えたら皆の箸が止まった

「え・・・あれ全部、市姫が発案なの!?」
「?うん」

発案というかぶっちゃけ再現させてるだけなんだけどね
ちゃんと此処にも水車とかの設計図持ってきて貰う様にお願いしたよ?

「参ったね、本気で豊臣に嫁ぐ気無い?」
「兄さまに、聞いてね」

しれっと答えたら「あー・・・うん」と言いながら竹中さまが項垂れた。

まだまだ嫁ぐ気は皆無ですよ竹中さま。
そういや、もうすぐ11歳だな。弥三郎や松寿丸、三郎四郎にも何か贈るかな。
会いたいなぁ・・・

南蛮からの医師が来てくれたので竹中さまと慶松の様子を見て頂いたら
私の見解が合ってた様で褒めて下さいました

『イチ様の、処置が大変素晴らしいです。このまま続けていくと完治しそうです』
『本当?良かった、本職の方にそう言って貰えて嬉しい』
『後はイチ様の判断で宜しいですよ、貴女の作った薬も素晴らしい様です、良ければ教えてくれませんか?勿論日ノ本のイチ様の作と広めておきましょう
これで万人が救えるかもしれません』
『いいよ、書いておくね』
『ありがとうございます』

薬の配合の紙を渡して医師を見送り、2人にさっきの会話を通訳して伝えたら

「市姫・・・南蛮語完璧なのかい・・・?」
「賢人の目が輝いてる様に見えるは気のせいか」

え、そっちの感想?病気ほぼ良いって言われて安心し過ぎて思考ぶっ飛んだ?
とりあえず・・・

「慶松、良かったね」
「肌の色と目の色は今後とも油断ならぬがナ」

それは地だからしゃーない。綺麗だと思うよ?慶松の目。
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