• テキストサイズ

闇に咲く華

第1章 幼少期


「これ、本当に市姫が作ったのかい?」
「まあ・・・どれも美味しそう」
「魚は生でも食せるのだな・・・」

豊臣さまとねねさん、竹中さまが箸を取り食べ始めたところで

「佐吉、慶松も感想お願いね」
「わ、わかった」
「今までの暮らしとはまた一変したよな・・・」

そりゃこの時代、寺ではロクな物食べさせて貰えなかったでしょうね。
もう大丈夫よ、此処はお寺と違う。

「市ちゃん、このあら煮?とつみれ汁とても美味しいわ!」
「昆布で出汁を取っているの?他にもあるみたいだけど、此れは生姜?」
「うむ、良い味をしている」

お褒めの言葉を頂きましたよ、わあい!
佐吉と慶松も無言で食してるので美味しいのでしょう、よく噛んでね

「市姫は何処に嫁に出しても恥ずかしくない程立派だな」
「駄目だよ秀吉、市姫はお嫁に出さないから」
「豊臣さま、竹中さま・・・」

どこのオカンとオトンの会話ですか。
というか縁談決めるの兄さまだからね?暴走しないで下さい。

「いっそ佐吉君と慶松君の許嫁になっちゃえばいいのに」
「「ゴフッ」」

ねねさんの爆弾発言に佐吉と慶松の2人が噴いて、噎せてますよ・・・

「市の、縁談決めるの、兄さまですよ?」
「信長公の壁は高いなぁ」

いや、高いなぁじゃなくて。駄目だ竹中さまの目がマジです。

「半兵衛、決断は未だ早い」
「そうだね秀吉、ゆっくり織田との関係を築いていこうか」

だめだ、此れは何を言っても無駄っぽいからさっさと食べてしまお・・・
/ 334ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp