第1章 幼少期
解熱剤を湯に溶かして飲んで貰い・・・苦いけど我慢してね?
風邪の時の看病の仕方を教えた。
寒気があったら着込ませる事、逆に暑くなったら首を冷やして
手拭いで額は常に冷やすのは普通として・・・塩を混ぜた水分に。
雹牙に頼んで氷枕も作った。
軽い熱ならすぐ治るでしょう。
「済まないな市姫、まさか薬師にも精通してると思わなかった」
「これは身内用に、作った解熱剤なの、効くといいんだけど」
「父上は良くなるのでござるか?お市どの」
「ちゃんと看病してあげてね?」
勿論でござる!と元気な返事を頂いて。お部屋に戻りました。
「お市様は無理をする・・・」
「?」
部屋に戻ってから雹牙に言われて首を傾げると雹牙の手が額に触れた
「調子が悪いなら何故言わない」
顔色が悪い、と言われて気付いた。
え、そんなに悪いの?
だからさっきから皆に心配そうな顔されてたのか
「俺達が信用成らないか?」
「違う」
そうじゃない、そうじゃないの雹牙
「心配、かけたく無かったの」
こつんと触れてた手に小突かれて
「其れこそ要らぬ心配だ」
「姫様、私達の前では遠慮は無用ですよ?」
もっと我が儘を言って下さいと黒羽に撫でられて
心配かけて居たのかと思い知った。
ああもう私って馬鹿ね、何の為の運命共同体何だか。
私1人で背負い込んで。
優しい兄達に飛び付き、めいいっぱい甘えた。