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歌い手になったきっかけは“貴方”でした

第3章 これからコラボ配信します私!





「今回は私のお兄さん的存在である、うらたぬきさんに来て頂きました!
今日はよろしくお願いします」

「はい、よく出来ました」
「うらたさん子供扱いしないで下さい… 」

「はーい、改めましてうらたぬきです!
レナが歌い手になる前からのお兄さんしてます」




始まった生放送には浦田の影響もあるのかはわからないが、いくつかコメントも流れ始め雑談をスムーズに進めることが出来たレナ。
今後はどういった生放送にするか、歌ってみたでの課題曲などレナと浦田が話している中にリスナーが入っていけるようなペースで雑談をしていく。
時折レナへの質問や浦田のファンだろうリスナーの問いかけなどもあったが、無事に1時間の生放送を終えることが出来たようだ。



無事に終了したことで安堵のため息が溢れるレナ。

そんな中、浦田はスマホを取り出し文字を打ち始めた。
しかし彼に何をしているのか質問する程の余裕は今の彼女には残っておらず、ころんと床に転がる。





「さてと… レナ、出かける準備して」

「はい? どういうこと?」


用が済んだのかスマホをコートのポケットにしまい、荷物をまとめ出す浦田。
1度レナに振り向いたかと思いきや、いきなりのお出かけ発言についていけていないレナ。


「プレゼント、いらないのか?」
「外に出ないといけないプレゼントなの?」

「しかも行かないと一生後悔するプレゼントだぞ」
「…… 断れないのわかって言うんだから〜」


気になって仕方なくなってしまったレナは急いでシンプルな白いコートを羽織り、自室に鞄を取りに向かう。
時間も時間なのでそこまで遠くまで行かないだろうと思い、鞄には最低限のものを詰め浦田の待つ玄関へと足を早めた。



「渉くん、どこ行くの?」
「ちょっとそこまで〜」















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