• テキストサイズ

歌い手になったきっかけは“貴方”でした

第7章 わたしの舞台は何処に







最近は楽曲作成のため自宅の作業部屋に引き込もり生活をしていた僕、まふまふです。

さすがに自炊する暇もなく再び戻ってしまったジャンクフード生活。
また言われてしまうから改善しないと。

作業に没頭している時は頭によぎりもしないけど、こう落ち着いとふと彼女のことを考え出すと彼女の歌や踊りの動画を観たくなる。

彼女は生放送を動画に残さないから、後から観られるものは彼女が投稿したものになる。
少し前に投稿した踊ってみたは、切なくて彼女の泣きそうな表情が演技とは思えないくらいリアルで目が離せなくなるんだ。

涙はもちろん流してない。
でも、何故か泣いているように見えた。





「ライン… 僕からしてもいいのかな… 」


最近さかたんとのラインで彼女の名前が出てきた時には驚いたよ。
確かにうらたさんの妹的存在だし、さかたんが知っててもおかしくはないんだけど、おかしくはないんだけどさ。

さかたんは頻繁にラインしてるらしく、最近では「うらたさん」の次に「レナちゃん」という単語を聞くようになった。

先に出会ったのは僕なのに。













ピコン




そんな複雑な心情の中に割り込んで来た音。
こんな時に誰からのラインだよ。




”こんにちは、レナです。
覚えていますでしょうか?
うらたぬきさんと一緒にお邪魔した新人です。

実はご相談がありましてラインしました。
今、お時間ありますか? ”






実は彼女も同じこと思っていてくれたら、なんて僕らしくもないことを考えてしまうくらいのタイミングだった。

覚えてないわけないよ。
ふとした時、今まではいなかったはずの君のことを考えてしまうくらい、しっかり覚えている。



不思議なことに彼女からの連絡があった途端、複雑な心境だった僕の何かがスッキリさっぱりしたような気がした。

さっきまであんなにもさかたんにズルい!とか思っていたのに…














僕、まさか…



いやいや、ないよ。

この確立しない感情は僕には知らなくていい感情、気づく必要のないモノだ。
いらない、いらない。



彼女は、うらたさんの妹的存在で僕にとっても同じような存在となるんだ。








だから、せめて見守らせて…




















/ 27ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp