第4章 かわいすぎる私の推しメン
「こいつ歌い手始めて1年だけどmixも自分でやってるし、踊ってみたの動画も自分で編集してる真面目な奴だからさー
悪くいえば面白みないんだよ」
「わ、渉くんひどいっ!
いい人って言ったばっかりなのにー」
「へーmixに動画編集かーすごいですね!
あ、レナちゃんって呼んでもいいですか?」
「あ、はい!好きに、よ、呼んで下さいっ
初めから凄かったまふくんに凄いと言われてもあまり感動出来ませんが、ありがとうございます」
「確かに、なんでも屋のまふじゃなー」
まふくんは本当に凄い人。
何でも出来ちゃうから仕事も多いみたいだけど、私にしたら羨ましいことばかり。
もちろん努力の賜物なんだろうけど、世では天才と呼ばれる部類だ。
あ、どうせならわがまま言ってみようかな。
言うだけならタダだし、もしかしたらタダじゃないかもしれないけどー
「あ、あの!お願い、あるんですが… 」
「ん?言ってみ、言ってみー」
「私のキャラクターを考えてくれませんか?
まふてるとかはんぺんとかたぬきとか、皆可愛くて… 私に合うもの今の第一印象でいいので、何かモチーフになりそうなものありませんか?」
初対面でお願いもどうかと私も思う。
でももしかしたら、彼らに会えるのはこれっきりかもしれない。
1度でも彼らの目に留まれて、彼らと会話している時点で十分なのはわかってる。
私は幸せ者です。
でもどうせ最初で最後なら…
言ってしまおう。
そう少しでも思った私の口は意外にも躊躇うことなく、それを口にした。
私も大胆になったものです、ほんと。
しかし、これが話題であのような討論が始まるなんてこの時の私にはわかるわけがなかったのです。
あぁ、何かごめんなさいぃぃー。。
つづく