第6章 【太宰治】恋と革命【文スト】
最初は痛かっただけの行為が、だんだん痛いだけじゃなくなってきて
「っ…はぁ、ゆりな…」
耳元で甘い声を出す男の事も
いつも程嫌ではなくなってきていた
『や…またおっきく…』
「だって、すごく可愛い顔を、君がしているから…
痛くなくなってきたかい?」
『っ…、痛い…ですもん』
向けられた綺麗に整った顔に、一瞬ときめきかけてしまって目をそらす
太宰はゆりなの唇をもう一度、優しく重ねるように奪った
すると、中がぎゅう…と締まって、太宰は嬉しそうにゆりなを抱きしめる
『っあ…そこ…』
「うん、ココ…突くたびに締まるね…好き?」
『や…好きじゃない…っはぁ』
否定しながら、また突かれ甘い声を上げた
太宰もそろそろ来る限界に下唇を噛む
「ね…もう出していい…?
出来れば、ゆりなの体にかけたいんだけど」
『ほんと…死んで、ほし…てか、殺す…』
「君に殺されるなら本望さ」
太宰は噛み付くように口付けをし、腰の動きを早める
『っあ♡…や…っあっ』
「ゆりな、好きだ…君を愛してる…」
果てる瞬間抜き取られた男根から吐き出された欲の塊が、ゆりなの白い太ももに溜まって、シーツにこぼれ落ちた
太宰はそれをしばし眺めたあと
もう一度ゆりなを抱きしめ、ずっと焦がれていた茶毛に、かつてからそうしたかったと思っていた通り顔を埋めて深く息を吸い込んだ。
――君を愛そう、これから先も。
この恋は、甘いだけだなんて思わない。
君を愛して、知ったのは、
この感情には命だったかけてしまえる…そんな陳腐な思い…それだけだ
fin