第6章 【太宰治】恋と革命【文スト】
「…イったね」
『うぅ…酷い…なんで、こんな事するの…』
ゆりなは恥ずかしさから泣き出してしまう
太宰はそんな彼の髪を撫でながら行為とは裏腹に優しく微笑んだ
「なんでって…ゆりなの事が好きだからに決まってるじゃないか
君のことが、好きで好きで…堪らないんだよ
たとえ君が、誰かのものだったとしても、
ゆりなを好きになるのを止めることはできない」
うわごとのように愛を囁きながら
腰の下でカチャカチャと音がして
熱いモノを押し当てられる
『や…それは、辞めて…お願い
太宰さん!やめ…
いっああああ!』
鈍い痛みと共に
中を裂くように太宰が入ってくるのを感じた
「…っ硬いな、本当に初物みたい……だ…ってあれ?」
薄く笑っていたはずの太宰は
大きく目を開いて自身とゆりなの結合部を見つめる
そこには、たしかに少量ではあったが血が付いていて…
『…ひどい……こんなのってあんまりだよ
私…初めてだったのに…』
「え…なんで…中也と付き合ってんじゃ…
え?手だしてないってこと?」
『中也…?なんで中也が関係あるのよ』
睨みつけるゆりなの視線に太宰はとんでもない勘違いをしていた事に気が付き
ゆりなの身体を抱きしめた
「ごめん、てっきりゆりなは…中也の女なのかって思って…」
『は?意味わかんない…です
本当に…最低…』
「最低ついでに、動いていいかな…
ちゃんと気持ちよくするからさ」
息を切らせながら首筋に吸い付く男に、
ともみは『反省してない…じゃない』と悪態をついたが
体を甘く揺すぶられて、それ以上何も言えなくなる