• テキストサイズ

【雑多作品置き場】short story

第25章 So Cute!【物間寧人の場合】



「日焼けしないか心配」

「親かよ」
鉄哲にツっこまれたけど、本当に心配だ。

「熱中症になったらどうしよう」
「いや、だから親かよ」



「いやーでもまさか、物間がここまで可愛いものに弱いとはね」

「いっつも人のことひねくれた見方しかしてないから、
純粋に可愛いとか思ったの初めてなんじゃない?」

「なーる」


それほどまで、他者から見ても、物間のゆりなへの入れ込みは激しく。

その後も、ゆりなの試合のごとに、物間は身を乗り出し鑑賞した。


三試合目に突入した途端、物間の顔色が曇り、
うつむき口元を抑える。



「物間?!大丈夫か?」

「吐きそう?気持ち悪りぃのか?」





「いや…尊みがやばくて…
ゆりなが可愛くて空気が美味い…。
推しピちゃんスーパーキュートで最高」



最早いつもの語彙力をすべて失った物間は、口元にハンカチを当てたまま席に座りなおした。


「まー、気持ちはわかるけどな
ゆりなちゃんかわいいし」


そこまで言ったところで、物間は手の平を鉄哲に向けて顔をしかめる。



「あ、ごめん。
僕同担拒否だから
僕の前でゆりながかわいいとか言うのやめて」



「…お前、色々めんどくせぇな」


/ 261ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp