第24章 So Cute!【プレゼントマイクの場合】
《これ体育祭する意味あんノか?》
思わずそんな言葉が漏れる。
と、横のミイラマンが、ハンディビデオを手に構えて、
「あるだろ。」
と答えた。
「かわいい口付のビデオチャンスだ。」
こいつぁーいつから保護者になったんだと聞きたいが、オレも遠望カメラ抱えてるから人のことは言える立場じゃねぇ。
シヴィーだけの世の中だと思ってた。
そこに降って湧いてきた、綿飴ちゃん。
ふわっふわのコットンキャンディーにされたのは、何もオレの脳内だけじゃねぇ
隣の堅物の脳みそももはやふわっふわのトロットロよォ。
「かわいい…」
ミイラマンは顔中包帯で覆われてて表情はわかんねぇが、目は血走ってやがる。ホラーだろ、ホラー。
《にしても…》
カメラのレンズをのぞき込む。
わざわざこのためにかった望遠カメラ(80万円)は超クリアに綿飴ちゃんを、俺の瞳にダイレクトアタック(気に入ってる)
ほぼゼロ距離のゆりなちゃんに言える言葉なんて
《ソーーーーーーキューーーーートッッ!!!!!》
くれぇなもんで
オイオイ、ラジオDJの溢れる語彙力どうしたよって言われても、そいつぁーナンセンスよ。
だってほかに言えるか?
超可愛いあのコットンキャンディー、ふわふわの甘いベイビーちゃん。
舌先に触れる前に蕩けちまう。
あんな子にやれる言葉は《So Cute!》しかねぇダロ?