第3章 ロケット村、渇望
後ろを窺うと、怒り心頭といった様子のルーファウスと機関銃を撃ち尽くした神羅兵の姿があって、三人はこそこそと村を出た。
* * *
「…と言うわけだ」
哀れなタイニーブロンコをボート代わりに陸へ戻ってきたクラウド達は、合流した面々に事の次第を話した。
「ま、コイツで浅瀬や川を渡れるんだろ? 良かったじゃねえか! ルーファウスの野郎、いいざまだぜ!」
バレットが主翼をバンバンと叩き、新たに仲間に加わった男、シドに睨まれる。
「問題は"古代種の神殿"が何処にあるのか…だ」
クラウドが腕組みをし、他のメンバーも首を捻ったり空を仰いだりする。
「聞いたことないね…」
「ケット・シー、占いで分からない?」
「ええ〜、無茶振りですわ〜」
「…西じゃないかなあ!」
唐突にユフィが言い出した。
「西にある気がする。うん、間違いない!」
「は? ユフィ、場所知らないんだろ?」
「いや、でも、西の方じゃないかな! 西の方だと思うな〜!!」
ユフィを見る全員が疑いの眼差しだったが、かといって他に心当たりも無い。
一行は忍者娘に誘われるまま、西へ向かうことにした。