第6章 売れ残りトナカイ
治「春華ちゃん先輩もろうてくれるモノ好きなんて、俺とツムくらいなんやから堪忍せえや。」
いつもなら阿呆と言い返すとこなんやけど、気色悪い位真っ直ぐな瞳に、なんでかドキッとしてしもうた。
侑「春華ちゃん先輩なんや顔、赤ない?まさか今のサムの台詞にグラッときたりしてへんよね?」
春華「そ…そないな訳無いやん!」
侑「それならええけど。」
春華「てか、手、離してくれへん?1m80近い巨人が3人仲良うお手手繋いでんの目立つで。」
治「ツム、春華ちゃん先輩嫌がっとるやん。離せや。」
侑「お前が離せや。」
春華「ウチ挟んで喧嘩すんのやめてや!」
そういえば、なんやかんや言うて、去年のクリスマスも侑と治と過ごしたな。あん時も確か、受験勉強で煮詰まっとるウチのオモロい顔見に来た言うて実家に押し掛けて来よったな。あん時は文句ばっか並べたけど、オモロかったなー。