第5章 特効薬
深夜、**はそっと三宅の部屋を覗く。
息が上がっている、やっぱりか。
起こさないようにそっと体温計を挟み数分待つ。
熱は更に上がり9度を超えていた。
**は水枕とアイスノンを取り換えると、朝方まで何度もおでこのタオルを取り換えた。
三宅「ん・・・・んぁ・・?」
お腹の辺りがなんだか重くて、ゆっくり起き上がると、丁度三宅のお腹のところで、手に濡れタオルを持った**が眠っていた。
三宅「一晩中・・・。」
そっと**の前髪をずらすと、スヤスヤと眠る子供のような寝顔があった。
昨晩の辛さが嘘のように体は軽くなり、喉の痛みもだいぶ引いていた。
更に言えば寒気もなくなり、空腹感すら覚えていた。
三宅「♪ちゃん?♪ちゃん・・・?」
軽く揺さぶって声をかけてみる。
**「んんっ・・・んー・・・」
三宅「随分色っぽい声出すんだな(笑)」
がばっ!
**「三宅さん!!ぐあいどうですか??」
三宅「あ、うん、おかげさまで(笑)」
**「良かったぁ・・・。」
三宅「あのさ・・・」
**「はい・・?」
三宅「おなかすいた(笑)」
**「食欲も戻ったんですね!よかったぁ、すぐ何か作りますね!!」