第4章 6月『緊張』
「ゴロちゃんは別にいいけどね〜!
ClassXの皆をー、
ポペラ応援しちゃうんだ・か・ら!」
てへっと可愛く言う悟郎の送られてきた
ハートを手で叩き落とす。
またチアガールか、と心の中で落胆した。
「皆はどうするの?」
僕が聞くと、みんなそれぞれ考え込む。
「俺に相応しいパーフェクトな
協議があれば出てやろう。
…あればの話だがな。
ハーッハッハッハ!!」
「俺は時間と体力の無駄だ。字体する。」
「ゴロちゃんはポペッとチアガールだよー!
ポペラかわいいイギョー、
作っちゃうもんね〜!」
「オレ様はァ、悪戯仕掛けられる
キョーキならァ、
やってもいいゼェ〜!シシシッ」
「……………眠い。
………寝る子は……穿つ……。」
協議、字体、イギョー、
キョーキ、穿つ………。
全員何かしら言葉を間違っているのを
無理矢理飲み込む。
こんなこと、今に始まったことではない。
「そう……一応やる気のあるのは
悟郎とキヨしかいないんだ。」
でも、この結果、ある意味予想通りだ。
僕が頷くと、南先生が焦りの声を上げる。
「って、ちょっと!今の言葉、
全員間違ってたわよ!」
「………え?どこがダァ?」
「もう……忘れた…………ぐう……。」
「それにがツッコまなかった。
大した間違いでは無い筈だ。
そうだろう?。」
「うん。」
この程度の事なら普通だ、
むしろ日常茶飯事に近い。
本物のマーライオンが見たいと
アマゾン川に行こうとしたり、
兎のついた餅が食べたいと月へのロケットを
開発しようとしたりするよりは
ずっとずっとマシだ。
ちなみに、上の2つは
僕が全力で止めた。
僕が翼に頷くと、
翼も満足そうに笑う。
「…だそうだ。
にも分かるなら、
担任がもっと俺達へのカイリ力を
高めるべきだな。クククク…
……ハハハハハハ……
ハーッハッハッハ!!!」
「…それを言うなら理解力です!」
南先生がツッコんでからため息をつく。
ツッコみすぎて疲れが溜まっているらしい。