第2章 4月『沈黙の少年』
「ーーかっわえええ!!!
!かわいい!写真いいか?
いいよな!」
「………にゃ。」
は恥ずかしそうにこくりと頷く。
承諾を得た俺は遠慮無しに携帯の写メを
撮りまくる。
ああもう、最高だ。
が動く度に、
頭につけている黒猫の耳と尻尾が動く。
尻尾の様子を見る限り緊張しているらしい。
「………、おいで。
ほら、よしよししてやるぞー」
「………ッフシャーーー!」
「おっと!」
その緊張をほぐしてやろうと
手を差し出すと、から猫パンチが
飛んできた。
どうやら、は
猫になりきっているようだ。
「………フーーーッ」
は尻尾を立てて威嚇をしながら
怒った表情でこちらを見ている。
「…………可愛い。」
その顔も可愛いけどな!!
でもどうせならモフりたいよなぁ………。
「…………あ。」
煮干と猫じゃらしを
いつもカバンに常備していたのを思い出した。
「、いいもんやるよ。」
は威嚇したまま俺のカバンを睨む。
待ってろよ、絶対手懐けてやる!!