第11章 12月『聞こえなかった兄の声』
を連れて、会場に戻ると、
が会場の壁にかかった
時計を見て呟いた。
「…そういえば…瞬のライブ…もうすぐ。」
「マジか。間に合ってよかったぜ。」
も機嫌を直したらしい。
繋いだ手は離そうとしないが、
表情はいつもの通りだ。
ステージの方に向かうと、
客席には女子が沢山集まっていて、
後ろの方にB6達も集まっていた。
「あ、レイとハジメ!おかえり!」
「フン。機嫌は治ったか?」
「おう。バッチリだ。…な?」
「うん。」
2人で1緒に翼の隣に並ぶと
がぼそりと呟いた。
「………ライブ…楽しみ。」
先程の不機嫌はどこへやら。
ウキウキとはしゃぐは
ステージを見つめていた。