• テキストサイズ

弟バカと兄バカ【VitaminX 原作沿い 】

第10章 11月『王子様の超越』






「…………………すごい。」



ドキドキして顔を上げると、
皆嬉しそうに僕らを見て拍手したり
歓声を上げている。



僕は今まで嫌われ者だと思っていたのに、
そうじゃ、ないのかもしれない。






「草薙君ーー!手振ってーー!!」



「………ははは。」



先程から『君LOVE』と書かれた
キラキラしたうちわを振っている
女子に軽く手を振ると、
黄色い悲鳴がより一層高まった。



「キャアアアアアアアア!!」





幕が降りて、僕は舞台を後にする。

緊張したし、嫌だったし、
やっぱり苦手だって再確認したけど……

またやってもいいかな、なんて
思ってしまう僕はどうやら
調子に乗っているらしい。







「…………疲れた……。」



裏に入ると、肩の力が抜けて
どっと疲れが急に襲ってくる。


でも、その疲れと共に来る
達成感と満足感は僕の中に
少しだけあって、
それが僕の疲れを少し軽減させていた。



/ 427ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp