第9章 10月『王子様の憂鬱』
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『。またテストで満点とったの?
偉いじゃない。』
『、よくやったな。』
「……………………。」
『父さん、母さん。今、
、ちょっとだけ笑ったよ!』
『そう…嬉しいのね。。』
これは…………夢?
お父さんと…お母さんと……
小さい兄さんと………僕がいる………。
昔の………、まだ、瑞希みたいに
喋れなかった頃の僕だ………。
『……今学校の先生から
電話があったの。何か知ってる?』
「………………………。」
『…………そう。知らないのね。
お母さん、学校に行ってくるから、
一と家で待ってるのよ。』
『あなた……。の事なんだけど…。』
『……どうした?』
『……のIQが高すぎるみたいなの。
異常なんじゃないかって言われて……。』
『が?まさか。
一の時は普通だったじゃないか。』
『ええ。でも…あの子、
ピアノも勉強もよく出来るし…。
もしかしたら……異常、なのかも。』
『………だが、こんな子どもに
そんな事が分かるのか?』
『ううん、は
小学生入ったばっかりだし、
まだ分からないみたいなんだけど。
あまりにも飛び抜けていたから
先生が気にして連絡してくださったの。
同じくらいの年の子で、
IQが260の子がアメリカにいるから、
もそうなんじゃないかって。
でも……、』
『でも………なんだ?』
『でも、その子、
今アメリカの研究施設にいるの。
もしもそうなら……
アメリカに行く事になるかも
しれなくて………。』
『そうか……。だが、が
もし本当にIQの高い天才なら、
施設に行った方がいい事もあるだろう。
1度、研究所で検査してもらったらどうだ?』
「………………………。」
『そうね……。
……………ッ、!!?
いつからそこに!』
『、部屋に戻りなさい。
いいから、早く!』