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弟バカと兄バカ【VitaminX 原作沿い 】

第9章 10月『王子様の憂鬱』





「どう?マサちゃん!!
ゴロちゃんが思った通り!
レイ、似合ってるでしょ?」



「お、おう!正直、予想以上の出来栄えに
びっくりしてるよ……。
、本当に王子様みたいだな……。」



真田先生が口を開けたまま
俺を上から下まで舐めるように見ている。


その奥の女子生徒は
何故か皆顔が紅い。


「カッコイイ………。」


「衣装も完璧に似合ってる………。」



「むしろ…着こなしてる……!」


女子は僕を見たまま
瞬きもせずに口を抑えていた。



「うーん、ゴロちゃんは
この衣装、作り直した方がいいと思うな。
端っことか、所々破れてるし、
大体、レイの身長に合わせると
ちょっと大きいしさ。」



「………配役に衣装係を増やしましょう…。」


クラス委員の女の子が呟き、
他の生徒が頷いた。



ん?


衣装?






視線を自分の服に落とすと、
大量のスパンコールが
僕の目に突き刺さった。






「……………なっ、なっ!!!」





ふと教室の窓に写った自分を見る。

いつの間にか眼鏡は外されていて、
髪型は三つ編みとハーフアップ、
服は青いキラキラのスパンコールの
衣装だった。









「何………これ…………ッッ!!!?」


悟郎が嬉しそうに飛び跳ねるのを他所に
僕は思わず頭を抱えた。




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