第8章 9月『Open Campus』
その頃、清春は………
「………キシシッ
今回も大成功だったゼ!!」
「大成功はいいですが、
きちんと片付けてくださいね。」
「……チッ。オバケに捕まったのは
大失敗だったっつーの……。」
衣笠先生に見守られる中、
清春は仕方なく廊下を雑巾がけしていた。
広範囲に広がるスライムは
ネバネバして、雑巾に引っ付いていく。
「………ところで、今回は
2年A組を狙った悪戯だったのですか?
運良く、君だけは
免れたようですが。」
「誰も狙ってねェーっての。
つーか全員ひっかかれば
それはそれで面白ェし、
はただココを通らなかった
だけだろォ?関係ねェな。」
「……そうですか。
君がこの間、クラスメイトに
わざと水を顔にかけられたと風の噂で
聞いたのでその事かと思ったのですが…。」
「ンな事知らねーよ!!ヴァーカ!!」
「…………ふふっ、そうですか。
とりあえず、掃除だけはちゃんと
してくださいね。」