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弟バカと兄バカ【VitaminX 原作沿い 】

第6章 8月『和解?』






「今年で17だ。」

「へー、17っすかー…
…って、えええええ!?
17歳!?全然見えないっすね!!」


顔を近づけてきたと思ったら
思い切り目の前で
オーバーリアクションをされる。


びくりと肩が震え、瞬の袖をまた握ると
瞬がその人を睨む。


「…オイ。」

「………あ、さーせん。
ビビらしちゃったみたいで。
俺ギターの翔太!」


「…………、です。」

「君、よろしく!
じゃあ俺先行ってるんで!!」


ギターを背負った翔太さんは
スタジオに入っていく。



僕がそれを目で追っていると裕次さんが笑った



「ははっ、君ビックリしたの?」


「…………少し。」

僕が呟くと、瞬が鼻を鳴らした。


「フン…アイツが急に大声を出すからだ。」



裕次さんが僕の頭に手を置く。


「…君、心配しなくていいぜ。
翔太は明るくて優しいから、
きっと君も気に入るよ。」


「………………はい。」


「……うんうん。
君は素直でいい子だ。」


ポンポンと優しく頭を撫でられる。
裕次さん、本当にカッコイイなぁ。



「………裕次。」


「あーわりぃわりぃ。
君は
シュンのお気に入りだもんな。
分かってるって。」

裕次さんが僕から離れる。
それに対して瞬が裕次さんを睨んだ。


「はぁ?何を意味の分からない事を
言ってるんだ。」


「え、無自覚かよ。
シュンってば、俺が
君と喋ってると
睨んでくるくせに。」


「そうなの?」

ヴィスコンティのライブや練習に来ると
裕次さんは、確かに僕によく
話し掛けてくれるけど、
その時の瞬の顔なんて見たことなかったな。

僕が瞬の顔を見上げると、
瞬の眉間のシワがグリグリと寄っていた。


「……んな事あるか!行くぞ!!」


「あ、うん……。」


「おい待てってシュンー!」




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