第5章 7月『ピアノとBBQ』
「………七夕と言えば笹に、短冊に、
そうめんだよね。」
「ゴロちゃん、流しそうめんやりたーい!」
「おい悟郎!ソファーの上で
暴れんなって!!」
悟郎が暑いのにきゃあきゃあと騒ぎ、
兄さんが宥める。
「フム………なら、用意するか。」
それを見て、翼がほくそ笑む。
…………どうやら、
何か良くない事を思いついたらしい。
「翼。僕、色付きのそうめん食べたい。」
「……いいだろう。色付き、な。」
何がともあれ、僕もそうめんは好きだし、
大方、翼に賛成。
それに、翼の考える事は
ぶっ飛んでいて面白いから、
何を用意するのか楽しみだ。