第4章 6月『緊張』
「く、草薙は…
の体調の事知ってるのか?」
「体調?何それ?」
悟郎が首を傾げる。
あれ?B6も知らないのか…。
「、走り終わった後、
貧血起こして倒れてたんだ。
お前ら…聞いてなかったのか?」
「え…!?嘘、君が!?」
南先生が口を抑えて驚く。
本当に初耳だったみたいだ。
「ゴロちゃんも聞いてないよ。でも……」
「俺達が会った時には言える状況でも
聞ける状況ではなかった。…そういう事だ。」
真壁が俺から顔を背け、
悟郎も気まずそうに眉を下げた。
「聞ける状況じゃないって…どういう……」
「もういいだろう。とにかく、
は一と帰った。
どこに行ったかは知らん。」
「………でも、」
「………Shut Up!! 自分のクラスに帰れ。」
「……………………。」
真壁は俺達を突っぱねた。
南先生も悟郎も黙ってしまい、
俺は何も言えなくなる。
このままじゃ帰れない。
に聞きたいことがあるんだ。
「……………ん、子犬…と…みんな。」
子犬、なんて呼び方する奴は一人しかいない。
振り向くと、斑目が寝惚けた顔で立っていた。
「……あ、瑞希君!今までどこにいたの?
探したのよ?」
「……………お昼寝。」
「トーゲトゲー!!」
南先生がホッとした様子で声をかけ、
トカゲのトゲーが嬉しそうに鳴いた。
斑目は俺の方を真っ直ぐ見る。
「……一がの事、
分からないわけ…ない。」
「斑目、」
「…………きっと、今は家で休んでいる。
だから大丈夫。」
斑目はゆっくり、俺を宥めるように囁いた。
斑目の言いたい事も分かる。
でも、俺は、に
聞きたいことがあるんだ。
体調の事も心配だけど、それ以上に……