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【ONE PIECE】歳上の人

第10章 麦わら帽子と愉快な仲間達


「ふふ、ありがとう。

でも残念ね、さっきのは冗談なの」


と、ニッコリ。


「え…そんな…冗談……」


ショックを受け、床に首(こうべ)を垂れる黒足をよそに、静かな足取りで俺の隣に来た考古学者。


「嫉妬なんて可愛いわね。

好きなの?彼女のこと」


「…急になんだよぃ」


周りに聞こえない程度のトーンで話す。


「別に?

どうもしないわ。

ただ、少し気になっただけよ」


「…俺が言わなくても、答えは分かってるんだろ?」


「ええ、まぁ」


そう。


こいつはなんでもお見通し、そういう目をしている。


誤魔化してもムダだな。


「……あぁ。

確かにお前の言う通り、好きだよぃ」


「ふふ、やっぱり」


「なんで分かったんだよぃ」


「さぁ、女の勘とでも言っておこうかしら?」


勘?


勘で当てられるものなのか?


「なんて嘘。

そんな真剣な顔しないで。



だってあなた分かりやすいもの。

眉間にシワが寄ったり、眉が動いたり…ね。

よく見ていれば気がつくわ」


それは気づかなかったよぃ。


「白ひげ海賊団1番隊隊長さんも、好きな子には形なしね」


「煩せェよぃ」


「それと、お前じゃないわ。

私にはちゃんと、ニコ・ロビンっていう名前があるの。

そっちで呼んでくれないかしら?」


「……悪いが、基本女の名前は呼ばねェようにしてるんだよぃ」


「そう。

分かったわ、少し残念ね。

あなたの大切な彼女ぐらいね、名前で呼んで貰えるのは」
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