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【ONE PIECE】歳上の人

第9章 笑顔


「食器、置いて来るよぃ」


「良いのか?

ずっとそばに居たいんじゃ…」


「それはそうだけど、船に置かせて貰って、診て貰ってるんだから少しぐらいは働くよぃ」


「分かった」













「ご馳走様だよぃ」


「おぉ、悪いな、持って来て貰って」


「ナツキは起きたのかー?」


「ちょっとルフィ、そんなにすぐに目を覚まさないわよ。

あんたじゃないんだから、全く」


「そうなのかー、残念だ」

















食器を返し、医務室に戻って来る。


「変わりはないよ」


「そうかよぃ」


こんな短い間じゃ変わりはないか。


「早く目を覚ませよぃ」


眠ったように目を閉じる熾天使の頭を撫でる。


少し前までは撫でると嬉しそうに目を細める彼女が、今はなんの反応も示さない。


早く…元気になってくれよぃ。


俺に、その名を呼ばせるんだろ?


起きなきゃ呼んでやっても意味ないだろうよぃ。


「ナツキ…起きろよぃ」


「……っ…」


ピクリと熾天使の指が動いた気がした。


「熾天使…?

おい、熾天使!」


目を瞑っている熾天使の顔が一瞬歪んだ。


「…マル…コ……?」


掠れた声が響いた。


その声は俺が待ち望んでいた、熾天使の声。


「熾天使、分かるかよぃ?」


「うん…分かる」


「そうか…。

船医、熾天使の目が…早く診てくれよぃ」


「目が覚めたのか!

分かった!」


「あれ…私…」


「話はあとでにしろよぃ。

今はとりあえず診て貰えよぃ」


「…分かった」
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