第9章 笑顔
「あぁ、エースが気に入ってるおっさんの船か!」
おっさんって…怖いもの知らずだな。
流石はエースの弟だよぃ。
「その子、熾天使さんでしょ?
熾天使ナツキ。
闇の業界では有名人だったもの、彼女」
うふふ、と笑みを浮かべた。
「…あぁ、そうだよぃ」
「ちなみに賞金は5億ベリー。
ルフィ、あなたより上よ」
「5億ベリー⁉︎
すっげーな!」
目を輝かせた。
「抗生剤も飲ませたからしばらくすれば良くなると思う。
でも2、3日は絶対安静だ」
「分かったよぃ、助かった」
「はーやく起きねーかなー?」
「無理だよ、ルフィ」
「そうよ、ルフィ。
あんたと違うんだから、しばらくはきっとこのままよ。
マルコって言ったわね?
あなた疲れてないの?
ここはあたしが診ててあげるから少し休んだらどう?」
「気遣いは貰うが、俺はここに居るよぃ」
「そ。
まぁ、そう言うと思ってたけどね。
食事はここへ持って来てあげるわ」
「…お前ら…警戒しないのか?
急に来た海賊を」
「海賊も何も、苦しんでる人は見捨てておけないわ。
それに船長がこれだもの。
何を言ったってムダよ。
だってすでにこの子に興味持っちゃってるんだもの」
「興味…?」
「安心して。
あんたの思ってるような興味じゃないから。
このバカが、そんなませたこと考えられる訳ないんだから」
「そうか…」
「さ、ルフィ。
戻るわよ。
チョッパーはどうする?」
「俺はもう少しだけここに居るよ、やっぱりちょっと心配なんだ」
「分かったわ」
「ひゃっほー、メシだメシメシー!」