第9章 笑顔
「名案だな。
そうだ、お前が全部背負えば良い、エロコック」
「んだとこのマリモ」
喧嘩を始める黒足と海賊狩り。
「あんた達やめなさい!」
「怒った顔も素敵だ、ナミさん!」
「もう、一旦医務室から出てなさい!
騒がしくするだけなんだから。
ほらルフィ、あんたもよ。
あたしとロビンが残るわ」
「嫌だ、俺も残る。
船長は俺だ!」
「ったくもう…騒いだら追い出すからね」
「おう!」
なんなんだよぃ、こいつらは。
残った連中は見張りか…?
にしては女2人に男1人なんてバランスが悪い。
「チョッパー、どうなんだ?
そいつの様子は」
患者を診る条件や金の話をする訳じゃなく、容態を聞く…?
「あぁ、酷い状態なんだ…」
素でやっているのかよぃ…。
「とにかく、熱がなかったのは幸いなんだ。
これは7日病とも言われてて、発症までに時間はかかるけど発症したら7日後には命を落とすと言われてるんだ。
主に虫などに咬まれることで発症する。
飛沫感染や血液感染はしないから安心して良いと思うぞ」
「で、治んのか?」
俺が聞くよりも先に尋ねる麦わら。
その様子を訝しげに見つめる。
「治してみせるよ。
俺は万能薬になるんだ…!」
「わははは、頼んだぞ!チョッパー」
「あぁ!」
「やっぱり疑い深いのね。
私はロビン、考古学者よ」
「俺ぁルフィ、海賊王になる男だ!」
「はいはい、あんたのそれは良いから。
あたしはナミ、航海士よ」
「…白ひげ海賊団のマルコだ」
「白ひげ…?」
そう言って首を傾げる麦わら。
この大海賊時代に親父の名前を知らねェ奴が居るとは驚きだよぃ。