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【ONE PIECE】歳上の人

第8章 敵襲


「ひ、ひぃぃ…」


後ろで悲鳴を上げる青年。


「ごめん、そこの…名前分からないけどあなた。

怖いなら奥へ行っててくれる?」


気が散ってしまう。


「すみませ…でも…動けないんです…!」


「なぜ?」


「その…腰が抜けて…」


振り向けば、腰を抜かして座り込んでしまっている。


「そいつを庇いながら闘うのカ?」


「っ!くっ…」


声に反応すると、30センチ先まで金棒が迫っていた。


慌てて武装色を施した左腕で防ぐ。


「よく躱したナ。

手加減し過ぎたカ?」


機械的なような、訛りのような、頭から離れない話し方。


「余計なお世話よ。

それと、船を壊さないでくれる?

大事な船なの…よっ」


背後に回り込むと、死角に入り、右手に赤い炎を宿らせた。


その炎を相手に向かって繰り出すと、顎に食い込ませた。


「っぐ…」


「ぅわっ…」


と、思った。


顎に拳を入れたと同時に、相手の腹部から短刀が2本飛び出した。


避け損なった短刀が頬と、肩を掠める。


「惜しかったネ。

あと数センチでオレを仕留められたのニ」


急所を外してしまったようだ。


「聞いてた通り、自然系の能力者とは違って実体があるネ。

覇気を使わなくてもチョロいヨ」


言われっぱなし、やられっぱなしで黙っていられないよ。


素早く相手の懐に入り込むと、間髪入れずに顎下から蹴り上げる。


「ぐぅっ…」


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