第20章 奪還作戦
「エース...?」
不意にエースの身体に重みが増した気がする。
「どうしたんだ?エースは。
ナツキちゃん!
おかえりなさい!」
鳥型になったマルコの背中から降りて来たサッチさんとイゾウ兄。
そしてその後ろから船に乗り込むレイリーさんとシャンクス。
「サッチさん!イゾウ兄!」
「無事で良かった...」
髪を撫でるイゾウ兄。
「髪もあとで毛先を揃えよう」
「やってくれるの?」
「もちろん」
「ありがとう、イゾウ兄」
「おい、エースはいつまでそうしてるんだよぃ」
「あ、無理みたい。
エース寝ちゃってて動かないの」
「嘘だろ...」
片手で顔を覆うマルコ。
「少し見ねぇ内に痩せたな。
エースも、ナツキちゃんも。
よし、俺が腕によりを掛けてとびきり上手い飯を作ってやる」
「ありがとう、サッチさん」
「レイリーさんも赤髪も、礼がしたい。
ぜひ飯食べてってくれ」
「お、それは悪いな。
遠慮なく」
「生憎だが私は帰らねばいけない。
その気持ちだけ貰っていくよ。
じゃあな、ナツキくん。
元気で」
「レイリーさん...。
本当にありがとうございました!
お元気で」
「あぁ」
レイリーさんは海へ飛び込み、泳いで行ってしまった。