第20章 奪還作戦
「本当に良かった...」
「おいマルコ、感動は脱出出来てからだろう?
それにその手枷」
「シャンクス...!
どうして...?」
ここに居る筈のない人物にただただ驚く。
「妹のピンチに駆けつけねぇなんて、兄貴の風上にも置けないだろ?」
「赤髪が手伝ってくれたんだよぃ。
ともかく先に錠を外すか。
これは海楼石か?」
「ううん、違うみたい」
「じゃあこの刀で...」
シャンクスが抜いた刀に身体が強ばる。
「こらこら、女の子に刃を向けてはいけないよ。
ここは私の出番みたいだね」
「レイリーさん...」
「なんでここに!?」
誰よりも驚いているのはシャンクスだ。
「ちょっと野暮用でね。
それより錠、外してあげるからこちらに来なさい」
レイリーさんは、つけていた筈の錠はしていなかった。
この2人が助けたんじゃないとすると、他の仲間か自分か...。
レイリーさんが首輪に手をかけ、力を入れるといとも容易く錠は外された。
残りの手錠もスムーズに外してくれる。
「これでナツキくんは自由だ」
ポンポンと頭を撫で、笑った。
「レイリーさん、こうなること分かってたの?」
「昔から勘は良かったからね」