第17章 金髪とヤケド
「俺はサボ。
さっきも言ったように革命軍だ」
「ナツキよ、海賊」
互いに名乗ったところでサボの電伝虫が鳴った。
「どうした?」
「鍵、見つかったわ。
今どこなの?」
「コアラか。
今は会議室だ」
「この騒ぎ、まさかサボくんが関わってるんじゃ...」
そこまで言ったところで受話器を置いた。
しばらくして、バタバタという音が近づいて来て、扉が開いた。
「サボくん!」
「ナツキ!」
入って来たのはマルコと、小柄な女の子。
「ナツキ、とりあえずそこに座れ」
「え?でも...」
「良いから座れよぃ」
マルコに睨まれ、床に正座する他なかった。
「俺は暴れるなって言ったよな?」
「...うん」
「これは...どんな状況だよぃ」
「サボくんもだよ!
海軍と正面から戦って...革命軍に戦争でもさせる気!?」
「俺に言うなよ、やったの全部こいつなんだから」
サボが私を指差す。
マルコの視線が痛い。
「そ、そんなことより彼女達の解放が先でしょ?
説教ならあとで受けるわ」
「あ、そうだった!
鍵!」
小柄な女の子が鍵をサボに渡す。
「っ...」
そこで初めて、マルコはこの部屋の状態に気がついたようだ。
「気は晴れたか?」
「多少は。
彼女達を無事に解放出来たら、もう少し晴れるかな」
「そうかよぃ」