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【ONE PIECE】歳上の人

第12章 膨らんだ気持ち


「良い、そのまま俺にぶつけろよぃ」


私の顔を自分の肩口まで持っていくと、噛めと言った。


いくら自分が怖いからって、誰かを傷つけるのは、そんなの...。


「っ!」


そう頭では思っていても、怖いものは怖い。

指が中に差し入れられた瞬間、その肩口に歯を立てた。


「っ...それで良いよぃ」


マルコが息を飲む声が聞こえたけど、でも今はそんなに耳に入らない。


マルコの指が、私の中に入ってる。


なんで...?


マルコもするの?


「安心しろよぃ、俺はしねぇ」


片手は頭を撫で、もう片方の手は私の中にある。


怖さと、痛みが襲って来る度にマルコの肩口を噛む。


何度も何度も、歯形が残る程に。


「これで終わりだよぃ。

怖かったな、よく耐えた」


指が抜かれ、また髪を撫でられる。


「...多分、中も少し傷ついちまってる。

だからしばらくは痛ぇかもしれねぇけど...」


「大丈夫。

だって、マルコが居てくれるんでしょ?」


これは嘘じゃない。


本当にそう思ったんだ。


「あぁ、ずっと居る」


「なら大丈夫。

マルコが居てくれるなら、私どんな痛みにも、怖さにと耐えられる自信あるから」


と、少しだけ口角を上げる。


「...やっぱり、俺のこと好きなんだろ?」


「え...?」


「まだ分からねぇか...。

とりあえず、付き合ってみるかよぃ?

そばに居れば好きって気持ちも分かるかもしれねぇだろ」


そんな気持ちで...人と付き合っても良いのかな?
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