第12章 膨らんだ気持ち
どす黒く腫れた男のソレを下腹部に宛てがった。
初めて目にする男のソレに、恐怖を覚えた。
「い、嫌...やめて...!」
恐怖に支配され、身体が動かない。
覇気も使えない。
「や、やだ、お願い...」
そんなモノ、私の中に入れないで。
「お願い...だと?」
「やめて、くださ...お願いします...」
必死の思いで懇願する。
ピタ、と男の動き止まった。
「お願い...ですから、やめてください...」
目に涙を滲ませながら言う。
「...あぁ、分かったぜ」
ニヤリ、と男が笑う。
良かった...と、身体の力を抜いたその瞬間。
「うぁぁぁっっ...」
ズクンッ、と男のソレが一気に挿入された。
痛みで、目が眩む。
涙は止まることを知らず、溢れ続ける。
「う、う、なんで...」
「あ?
やめてやったろ?
優しーく犯すの。
お前処女か?
すげぇ締まる...」
腰を止めることなく、獣のように奥を擦り続ける。
「うぐ、う、う...」
痛い。
もう痛みで意識が飛びそうだ。
むしろ気をやってしまった方が楽なのではないか?
これが、セックスなの?
こんな痛い思いをしてまで、女性は男を受け入れなければならないの?
こんな行為、したくない。
セックスなんか嫌いだ。
一生、こんなことしたくない。
この世から消えてしまえば良い。
「う、うぅ、う」
「く、出る...出るぞっ」
内部にその欲望を吐き出されるのを感じながら、意識を手放した。