第2章 お邪魔します
「夢芽!起きて!」
「んん〜…」
お母さんに布団を剥がされて目が覚めた。
寒すぎる〜
…でも今日はちゃんと起きなきゃ。
なんていったってご挨拶の日。
これから一緒に暮らす人に初めて会うんだから、ちゃんとしていかないと。
わたしはのそのそと起き上がり、洗面所へと向かった。
…………
……………………
顔を洗い、髪を梳かす。
「朝ごはんできてるわよー!」
「はあい」
お母さんの呼び出しに応え、テーブルについた。
「いただきますっ」
昨日買ってきた、ひまわりのパンたち。
カレーパンとガーリックトーストに、ひまわりパン。
お母さんと半分こずつだ。
ガーリックトーストは好きでよく食べる。
フランスパンにたっぷりしみた、にんにくとバターがたまらない。
……ん?待てよ?
これからご挨拶なのにカレーとガーリックって最悪なんじゃ…?
夢芽はあとでめっちゃ歯磨きすれば大丈夫だよね、と、母のお手製コンソメスープとともにパンを頬張った。