第2章 お邪魔します
ピンポーン…
来た!
「はーい!」
なんとか綺麗になった。
……俺的には。
JK的には大丈夫だろうか。
若干不安は残りつつも、パタパタと廊下を走り玄関を開けた。
「こんにちはっ!」
「こんにちは!」
……あれ?
どこかで会ったことあるような…?
「どうぞ!入って!」
ドアを大きく開ける。
ま、いっか。
「お邪魔しますっ」
うわあ〜と、ぐるりと中をを見回す夢芽ちゃん。
そして丁寧に靴を揃え、一歩中へと入った。
笑顔がまぶしい!若い!かわいい!!
それに夢芽ちゃんのお母さんが続く。
うちの母親も続く。
いや!聞いてない!聞いてないし!!!
なんでいるの……
「あら、意外と綺麗にしてるじゃない。掃除がんばったの?」
「はあ…」
ニヤニヤしながら言う。
本当に一言余計だ。
後ろでうわあ、綺麗なおうち!という声が聞こえる。
心の中でガッツポーズをし、スリッパを差し出した。