第4章 沢田家光
「お前父さん帰ってからずっと寝てんだもん。父さん避けられてるのかと思ってブロークンハートだったぞぅ……」
「昨日一日中寝てたのは自分だろ!!?」
(つーか実際避けるよ……。
こんな父親やだよ!! かっこ悪いしー……はずかしいし……)
「で、どーなんだどーなんだ? 学校は」
「え!?」
「さんすうだっけ? あれ笑っちゃうだろ!?」
(ムリヤリ会話しようとしてるー!! しかもズレてる!!)
「べ……別に笑えないよ」
「そっかそっか。
父さん今回の滞在中にさツナに父さんのいろんな経験談聞かせようといろいろメモってきたんだぞ」
「え゛ーっ!!?
い……いいよ別に……聞かなくて……」
「あ、そう」
(そんな浮草みたいな人生参考になんないから!)
「おぉ?」
「なんだツナ、色気づいてんなぁ。それペンダントだろ?」
「は……? え……?」
ツナの首にかかるチェーンつきのソレは例のアレだった。