第3章 ハーフボンゴレリング
「えー!? またオレに!?
なんでオレなのー!!? そんな恐ろしいリング~!!」
「そりゃーおまえがボンゴレの……」
「ス……ストップ!!
家に帰って補習の勉強しなきゃ!! ガンバロ!!」
「な……」
「じゃディーノさんまた!! リボーン先行ってるぞ」
「おいツナ……?」
こんなときだけ勉強をだしにつかって逃げる辺り、"ダメツナ"たる所以なんだろう。ドアを勢いよく閉めバタバタと響く足音を聞きながらディーノは口を開いた。
「あいつ逃げられると思ってんのか……?」
「……バジルは囮だったんだな……」
「ああ……おそらくバジル本人も知らされてねぇ。
あの人のことだ。こうなることは読んでたんだろーが相当キツイ決断だったと思うぜ。
つーかこれ、直接ツナに渡せばいいのにな。
あの人オレと一緒に日本に来たんだぜ?」
「そーか……あいつ来たのか……」
ボンゴレ―――――すなわち貝の紋章のよく目立つ黒い小箱を片手にオトナたちはしんみりとした空気に包まれていた。