第2章 少年の目的
「ゔお゛ぉい、話にならねーぞぉこいつら。死んどけ」
男が剣を構え、倒れこむ獄寺に向けて振りかざされる。
「くっ」
ガチャと音がし、その鋭利な刃が受け止められる。
はぁはぁと息を切らしながらもあの少年がブーメランで受け止めたのだ。
「いよお゛ぉ、ゴミ野郎。そろそろゲロっちまう気になったかぁ?」
「断る!!」
「ならここが貴様の墓場だぁ」
残されたわずかな体力ながら少年は暴鮫に応戦する。激しく刃音にツナはただ見ることしかできなかった。
「ひいいいっ、やばいよ!! ど……どーしよー」
あたふたしているとツナの頭に何か降ってきた。
「な……え……?」
ツナは"ソレ"を手に取り、視界に入れた。
「この手袋はーーーー!!」
「手相を見せるときも真夏のうだるような暑い日でもその手袋はつけとけ」
「なっ、おまえ!!
おまえこの大変な時に今まででどこにいたんだよ~!?」
「オレにもいろいろ事情があるんだ」
植木のコスプレをしたリボーンがツナに手袋を投げ渡した。それはかつてツナが黒曜中の六道骸と戦った際、リボーンのペット、カメレオンのレオンが編み出したものだった。