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COLORS【気象系BL】

第1章 真逆〈O×S〉


~S.




朝から患者の数が多くて、ただでさえ回診も
あるのに、と心の中で文句を言いながら自動販売機
のボタンを押す
ガタリと落ちてきたコーヒーを取るために屈めば
俺の体に影がおとされる
不思議に思い上を向けば、
「ぁ…、あのときの…」
何日か前裏路地で出会った彼が立っていた
「どうしたんですか…、?」
そう聞けば彼は微笑みながら
「手当されに来た」
そう、短く言った

「はぁ!?傷開いた上にまた怪我したぁ!?!?」
思わずバインダーを投げた
「ごめんなぁ、仕事あってね」
俺の心情を知ってか知らずか、飄々と笑う
「も、手当した意味…、」
落ち着く為に買ったコーヒーを口に含み、
座り直す
「あの、聞いていいですか?貴方の名前」
「んぉ、いいよぉ、オレは大野智っていうの」
「…大野、さんですか、傷見せてもらっても?」
診察室に備え付けられているベッドに腰掛けさせ
言えば、軽く返事をして服を捲った
「…、普通こんな開き方しませんよ…、」
「そお?バク転したからなぁ」
「、あの、馬鹿ですか??普通手負いでバク転て…、」

じろりの睨めば、俺の目線を躱すように笑った
「しゃあねぇ、避けなきゃ死んじまうからね」
「し、死んじゃう、?…はい?」
包帯などを巻きながら聞けば、意味ありげに
笑う大野さん
ぞくりと、背中に冷汗がつたう
この人、俺が思ってる以上に危ない人かも…
「しょーくんそんな目で見んなよぉ」
「見てないですけど…、包帯巻けました」
視線を逸らしながら言えば、
「ねぇ、また来ていい?」
「ま、また?来るんですか??構いませんが…、」
何か、毎日の勢いで来そう、と思いながら
快諾すれば、大野さんは俺の手を握った

「えと?大野さん…、?」
「オレしょーくん気に入った」
まさかの爆弾発言に、フリーズする
「あら、固まっちゃった、んふふ」
今日、厄日?患者も多いし、多分職業危ない人に
好かれるって…、
これからが思いやられると思い、少し目眩がした




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