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COLORS【気象系BL】

第2章 八百万の神〈O×N〉


~N.




百段の石段。ここ何日もあの本堂へ誘われるが
如く、登っていく。
「へ〜、叡智の智、ねぇ、」
「そうそう、智だからね」
あの日出会ってから、ほぼ毎日会っているこの人…
いや、神様、?
「じゃあ智さんでいい?」
「おぅ、好きな様に呼んで」
「わかった、じゃあ智さんで」
本堂の前の石に俺が座り、その前で智さんが
地面に自分の文字を書いていた
その文字はとても綺麗で、思わず感嘆の声が漏れた
「智さん、文字きれいだね」
「そ?それ他の奴にもいわれた、」
「へぇ、ってか他にもさ、智さんみたいな人、
居たりするの?」
ふと疑問に思い、聞いてみれば

「居るよ。彼岸ってとこに」
風に靡かれた智さんの髪が、青く光る目を
遮ったりしていた。
「…彼岸…、?」
「簡単に言うと〜、あの世だな」
笑いながら言う智さん
「えっ、あの世なの!?」
「簡単に言うとな、ほんとはもっと複雑なんだよ
オレらが居るとこ」
「へ〜、帰ったりしないの?」
「んふ、それ聞いてどーすんの」
「居ないのに来たら寂しいじゃん俺が」
「ははっ!そう言う?大丈夫まだ居るよここに」
やっぱり、この人は、人の様で人じゃないんだなと、
感じた

「あ、そういやさ、オレも名前聞いていい?」
ふわりと隣に下り立った智さんがいう
「言ってなかったっけ、?俺、二宮和也って言います」
「ふぅん、じゃあ和ね、」
「わかった、沢山呼んでね」
幼馴染みの相葉さんとは違う、安心感がめばえた
そのまま、智さんに寄りかかれば、
「かぁ〜ず、おもい〜」
何て、押し返してくる
「そんな訳あるはずないですよ〜、」
「お前ほんと不思議な奴だな、普通ならこんなとこ
来ねぇのに、」
「俺、特殊だからね〜」

そのまま、再び寄り掛かってみれば今度は
押し返される事なく、
ぽすりと、収まった
「はぁ〜、さすが和」




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