第6章 心と身体に
ひとしきり笑ったあとで、有は秋也の服を洗濯機にかけた。
機械の音がゴゥンゴウンと響く。
2人はお茶をすすりながら、取りとめもなく話し続けていた。
「結局、講義サボっちゃったね」
「ん?ああ…そうだな。まあ1日くらい、いいだろ」
「適当だなあ。そろそろ試験範囲だって発表されるのに」
「出たかったか?講義」
秋也が有をジッと見た。
有はン〜っと背伸びをして、テーブルにごろりと上体をあずけると、
「まあ、いいよ。1日くらい」
そう言ってイタズラっぽく笑った。
秋也は目を細め、有の頭を撫でる。
どちらからともなく、キスをした。
唇を触れ合わせるだけのキスは、やがて深みを増していく。
秋也が舌を入れると、有がチュウとそれに吸い付く。追いかけっこをするように、2人は舌を遊ばせた。