第16章 氷の恐怖
アヤとルミナスは、驚いて顔を見合わせる。
ルミナスが、ゆっくりと答える。
ルミナス「これは、『ドーイ』という乗り物です。有害物質を一切出さない、優れものなのですよ。ところで…」
ルミナスは真剣な顔になる。
ルミナス「失礼ですが、あなたは精霊界にあると言われる、天空都市『ドエル王国』の皇子殿下ではありませんか」
アオバは、一瞬きょとんとした顔になったが、頷くとこう言った。
アオバ「はい、そうです」
次に、ルミナスはサクラに目を向け
ルミナス「すると、この美しい娘さんは」
アオバ「はい。僕の妹のサクラです」
いつの間にかボールから戻ったサクラは
恥ずかしそうにはにかみながら、アオバの背中からちょこんとお辞儀した。